【コラム】快適な高さ。椅子とテーブルの関係。
椅子とテーブルの高さの関係が合っているかどうかで、居心地の良さや食事のしやすさなどが大きく左右されてきます。
長時間作業をしていると体がつらくなったり、食事のときになんとなく落ち着かなかったり、それは高さのバランスがくずれているのが原因かもしれません。
使う方の体型はもちろん、その用途によって最適な「高さの関係」があります。
この椅子とテーブルの高さを、専門用語で「差尺」といいます。
差尺(さじゃく)とは
具体的には、テーブルのの天板までの高さと、椅子の座面までの高さの差のことを「差尺」と呼びます。
この差尺が大きすぎても小さすぎても、体に負担がかかってしまうのでインテリアを選ぶ際に、デザインや色、肌触りなどと共に気にしてみると、きっと長年使える家具を選び出すことができるはずです。
快適な高さをはじきだす
人間工学に基づき、一般的に快適な差尺は、27cmから30cm程度がよいといわれています。
しかしながら、体格によって多少の差が出てきてしまいますので、ご自身の差尺を計算してみることもおすすめします。
計算式としては、差尺=(座高)÷ 3 – 2cm とされます。
また、座高は身長から割り出すことができます。
座高 = 身長 × 0.55cm となります。
身長が158cmの私の場合、
座高=158×0.55=86.9 約87cmです。
差尺=87÷3-2=27 となるので、テーブル高さ-椅子の座面の高さが27cm程度の関係が快適に使用することができます。
長い時間、椅子に座って仕事などの作業をされる場合は、椅子の座面の高さも注意が必要です。
一般的には座面が36〜45cm程度の椅子が出回っています。
大切なのは、かかとがしっかりと床面についていること。
足が浮いていると、どうしても浅く腰掛けてまえかがみの状態になります。太ももの裏が圧迫されたり、脊椎への負担が大きくなります。これにより、血行不良となり足のしびれや頭痛などがひきおこされることもあります。
日本での一般的なテーブル高さは70cm程度です。
差尺をあわせたのに椅子がしっくりこない場合は、フットレストのような足元の高さを補充するもので床面をあげたりすることも有効です。
わずか数cmのことで快適なテーブルと椅子の高さ関係はかわってきてしまいます。
ご自身に最適なテーブルと椅子の高さを知っていただき、快適で居心地の良いインテリアをお選びください。
もし可能であれば、ショールームなど家具を実際に試せる場所に足を運んで、「快適な高さ」を体感してご購入という流れもおすすめです。