インテリア

色のコラム【赤】

私たちのまわりには沢山の『色』があります。古来から引き継がれて生きた伝統色、インテリアで注目されるトレンドカラー、自然に溢れる色。
色はそれぞれ、イメージや効果を持っていると言われています。
『色のコラム』では、毎回ひとつの系統の色についてのご紹介をさせていただきたいと思います。
気になった色やお好きな色のコラムをご覧いただけましたら大変嬉しいです。

第四回目は、「赤色」について。赤色は「アクティブ」「情熱的」「達成感」「自信」「生命力」をイメージする色です。
インドのチャクラ思想では、赤はグラウンディングという意味があります。地に足をつけている様を表し、ふわふわと浮き上がることなく、しっかりと現実と向き合い安定している様を指します。
前向きな意味が多く、行動力や元気をもたらしてくれるのが特徴のカラーです。

お部屋全体を赤色で統一!!というのは、ちょっと刺激的ですので(笑)、赤色はポイント使いがおすすめです。少し気分を上げたいとき、情熱的な気持ちの時、何か目標を達成させたいときに「赤色」をインテリアに少し入れてあげてみてください。
同じ赤色でも、深くて渋い赤色や、赤土などの黄いろみを帯びた赤色などは、木材との相性もとてもよい色です。同系色の薄桃色や橙色などと組み合わせると、かわいらしいイメージも作れます♪

あかいろ(日本の伝統色)

赤色
あかいろ
紅緋
べにひ
茜色
あかねいろ
弁柄色
べんがらいろ
赤茶
あかちゃ
蘇芳香
すおうこう
鴇色
ときいろ
虹色
にじいろ

あかいろ(海外の伝統色)

カーマイン ワインレッド バーガンディー トマトレッド スカーレット オールドローズ フラミンゴピンク サーモンピンク

赤色のイメージ

暖色で彩度が高い色。基本色の1つです。赤色といえば、太陽.炎などイメージされることが多く、情熱的で存在感があるカラーです。ぱっと目をひく色ですので、信号や道路標識.お店のロゴなどでよく見かけます。

赤は地に足を付けた生活を送ることを助ける色と言われます。生きていくうえで必要な経済的なことや、衣食住に関することや、生命力のアップを促します。一般的には興奮色と呼ばれ、エネルギッシュで情熱的なエネルギーを持ちます。実際、赤を見たときに心拍数が上がったり体温が上昇するといった身体的な効果も知られています。心拍数や体温を上げたり、時間を早く感じたりすることから、リラックスする場所より活動を促す場所におすすめです。

赤色と相性のよい色

『白色・生成り色』で赤色を自然に仕上げる

白色や生成り色は「赤色」をくっきりと引き立たせてくれる色です。赤色だけでは、インパクトが強くなってしまうので明度の低く柔らかい「白色」や赤と相性のよい黄色をほんのり含んだ「きなり色」の面積を多くして上品に赤色の家具を演出できます。
赤色もソファなどで一色を投入するデザインと、流行の手仕事織物やキルト、そしてクッションなどの小物を用いて様々な「赤色」を散りばめるデザインとで印象が変わってきます。赤色を繰り返し、ほかの場所で使うことを「レピテーション」と呼びます。印象に残りやすい色の赤ですので、繰り返し赤色を散りばめることで空間全体に統一感が生まれ色がなじみやすくなります。

インパクトのある赤色は、以前ご紹介した「黄金比」の配色割合で、「メインカラー」や「アクセントカラー」として使うと素敵ですおしゃれ空間にできます。

色みが近い『茶色・ベージュ』でなじませナチュラル空間に!

トーンをおとした深い赤系色には、色味が近い茶色やベージュ系を合わせるのがおすすめ。
暖色同士の組み合わせになるので、暖かいイメージとなります。
さらに、壁紙や天井が白系の場合、白と赤色の間に薄茶色やベージュが入ると中和され、自然にまとまります!
また、橙色、茶色など近似色を複数もってきてあげてみてください。自然とまとまり、赤系インテリアのお部屋でも、リラックス空間になります。

万能カラーの【グレー】が『赤色』を上品な大人空間に

グレーは無彩色と呼ばれる色味のないカラーです。
どんな色とでも相性がよい、万能カラーです。
おなじグレーでも、明度の高いグレー、深い濃い色のグレーなどを組み合わせて使うと、さらにおしゃれな雰囲気をつくりだしてくれます。
この無彩色のグレーは赤色アイテムを上品に美しく見せてくれる力を持っています。
グレーと同様に無彩色の黒色をを空間のなかに配置してあげると引き締め効果があり、ラグジュアリーな雰囲気となります。

同じ赤色でも、グレーを含んでいるくすみのある赤色をセレクトすると、美しい大人の空間づくりへ導いてくれます。

【青色】と赤色のコントラストの上級テクニック

寒色の『青色』と暖色の『赤色』。一見失敗しそうなこの組み合わせ。配色バランスとなる色の面積を丁寧に配置してみてください。青色だけでは、寒々しくなりがちな空間に赤系の色が入ることで柔らかさや暖かさが足され、抜群におしゃれな空間になります。

色の面積として、赤色をちょっぴり。青を多めに持ってきてください。赤色に合わせる場合の青色はビビッドなものより、写真のような彩度と明度を共に低くした色をおすすめします。

また、赤色は一箇所だけに使うのではなく、散りばめてみてください。視界のなかに一箇所だけ、インパクトのある赤色がくるのではなく、ちらちらと赤色が映り込むのがちょうどいいバランスです。

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