麻と香織と…

「杉おじさんのワークショップ」HAKAL EARTH DAY 5/13 イベントレポート

「麻と香織と…(株式会社AUWA)」と「加藤木材の杉おじさんこと加藤政実氏」のコラボワークショップが長野県安曇野 HAKAL EARTHDAY にて開催されました!

\100年杉おじさんの/
親子で知る杉のひみつ

今回のHAKAL EARTH DAYでは「\杉おじさんの/親子で知る杉のひみつ」のお話ということで、ワークショップを行いながら"杉おじさん"こと加藤木材の加藤さんのお話を伺いました。

杉にはどんなイメージがありますか?
最近身近なところでは花粉症など、どちらかというとあまり良くないイメージの方が多いのではないかと思います。
「杉」は日本古来の木で、神話を記した「日本書紀」にも登場するなど、古くから日本に住む人々の暮らしと共に歩んできた縁の深い木です。

【イベントの流れ】
10:00〜11:30 百年杉の枕 手作りワークショップ
11:30〜12:30 お話会
午後〜 布の裁断イベント


今回お話いただくのは、杉おじさんこと加藤政実さん。

🌲加藤 政実さん
有限会社 加藤木材の代表取締役。北海道生まれ。
高校卒業後、木材市場で修行しながら、日本中の杉やヒノキに触れて木の目利きを学ぶ。14年前からは百年杉を専門的に取り扱うように。
現在は埼玉県狭山市の加藤木材にて杉の建築や家具の製作、全国各地で講演を行っている。


↓はじめにざっくりと布関連の用語を整理✍️↓

【 麻 】
植物からとれる繊維のことで、セルロースが主成分。主に亜麻(リネン)、苧麻(ちょま;ラミー)、大麻(ヘンプ)の3種類がある。
【 ヘンプ 】
大麻とも呼ばれる。亜麻と比べてシャリ感があり、肌触りが涼しい。吸湿・吸汗性があり、通気性にも優れている。ただ、太さにばらつきが大きい繊維なので糸にするのが難しく、生地は少ない。
【 亜麻 】
リネンとも呼ばれる。丈夫で長持ちし、汚れがついても落ちやすい。また、通気性や保温性にも優れており、通年を通して適した素材。使うほど肌に馴染み、変化を楽しむこともできる。
・・・・・・・・・・・・・・・
【 コットン 】
綿のこと。通気性・吸水性ともに優れており、蒸れにくくサラサラとした状態を保ちやすい。ただ、洗濯により縮みやすく乾きにくい。


百年杉の枕 手作りワークショップ

今回のワークショップでは、百年杉のチップが入ったハーフサイズの枕亜麻の枕カバーを製作。
枕カバーから作るグループと枕から作るグループに分かれて作業を行いました。

枕作りは、ヘンプ(麻)でできた袋に百年杉のチップを入れるところからスタート。
はかりで計量しつつ、300〜400gほどチップを入れていきます。

今回使用したチップは190年ほど前、江戸時代に植えられた杉を使用したもの。
200年持つように考えられた植え方をされていて、15回ほど間伐を繰り返しながら現在まできているそうです。

作業中は杉の良い香りが!
普段かいだことがないのでとても新鮮で、癒されました。

チップを入れたら、口部分を縫って完成!
この枕はチップを交換することでずっと使い続けられるそうです。
今回のワークショップで縫い方も学んだので、チップを購入すれば自分でお手入れできます✨

続いて枕カバーは、額縁縫いという方法(ランチョンマットやテーブルクロスの角を縫うときに使われる)で4つの角だけ縫われており、残りの辺部分を手縫いしていきます。
この布は枕カバーとしてだけでなく、ハンカチやタオル、生理用ナプキンとしても使用できるそう。

加藤さんのお話を聞きつつ、みなさん黙々と作業されていました。

ここからチップを入れていきます

袋の中を見せていただきました!

枕カバー

完成品です!
早速寝てみる方もいらっしゃいました!


お話会

手作りした枕を手元に置き、お話会へ。

杉の歴史や、麻と杉と日本人との関わり、食と触の大切さ、百年杉を使用したもの(ベッドや床、浴槽のふたなど)に変えたことで起きた変化、なぜ子供に良いのかなど、さまざまなお話を伺いました。

"杉おじさん"こと加藤さん


↓ざっくりまとめました✍️↓

・麻は日本人が35000年ほど前から触れてきている素材で、杉はその次。木材としては1番古い素材。

・触れるものは、主に床や椅子、下着、布団など。入り口は枕だとされている。

・人類が古くから触れてきたのは土、水、木(紙も)、人の肌。ずっと触れてきたものなので、気持ち良く感じる。

・基本は麻と杉を使い、他は用途に合わせて足していくのがおすすめ。

・百年杉のベッドに変えたところ、睡眠の質が向上し、いびきもかかなくなったというお客さんの声が多数。

・リフォーム以外にも、百年杉の板を敷くこともできる。(引越も簡単)

・人生の3分の1は寝室で過ごすので、寝室の床に百年杉を使用するのがおすすめ。

・環境要因はかなり大きいが、自分で変えることもできる。

・心地よい場所で過ごすと、自然とおおらかな気持ちになる。精神的にも身体的にも変化する(というよりも取り戻していく感覚)

杉の香りを実際に嗅いでみると、その強い芳醇な香りに驚きました。
清々しく安心した気分になる良い香りでした。
また、百年杉の板にじっと座ってみました。
肌に感じる杉の温かさと柔らかさを確かめました。

右から50〜60年杉、百年杉、200年杉

それぞれ香りも違いました!

杉の板

この上に座るとじんわりと温かく感じました!


終わりに

今回実際に杉に触ったり香りを嗅いだりお話を伺って、杉について色々と知ることができました。
花粉症というイメージだけではもったいないですね。
個人的には特に百年杉製のものを使用して起きた変化がとても驚きで、取り入れやすいところから実践して心地よい空間作りをしていきたいと思いました。

加藤さんは他の場所でも講演を行っており、またHAKAL EARTH DAYでワークショップを開催することもあるそうなのでぜひ参加してみてください!

また、埼玉県にある加藤木材の体感ルームでは百年杉を使用した部屋とひのきを使用した部屋があり、実際に体感できるそうです。
ご興味がある方はそちらにもぜひ🙌

三重県尾鷲市:100〜150年という高樹齢の杉材

加藤木材の人気商品「木口パネル」
百年杉の「こぐちパネル」がお部屋に放出する鎮静効果の高い恩恵物質を体感ください!


リンクまとめ

今回のワークショップの参加企業のWEBリンク一覧です。
加藤木材さんのサイトには、杉の情報がたっぷり掲載されています。もっともっと「杉」について知りたい方はぜひご覧ください!

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